食べ物と薬の飲合わせ(4) イチョウ葉

体にいいと思って食べているものでも、中には薬との相性がわるく、薬の作用を強める場合や、逆に薬の作用を弱める場合があります。食べ物と薬の飲み合わせについて考えてみましょう。


Q.1動脈硬化があるといわれて、薬をのんでいます。イチョウ葉は、血液をさらさらにするというので、摂取してみたいと思うのですが、問題ないでしょうか?

A.1イチョウ葉エキスは、認知症や末梢動脈閉塞症に効果があると言う報告がされているため、動脈硬化の予防にと考える方が多いようです。しかし、医師から抗血液凝固剤などの薬が処方されている方がイチョウ葉をとると、出血しやすくなる可能性があります。


Q.2出血しやすくなると、どのような問題が起こるのでしょうか?

A.2これまでの報告では、イチョウ葉と医薬品を併用して脳出血を起こした事例があります。また、手術や抜歯などの際、出血がひどくなる場合があるので、イチョウ葉の摂取を中止するなどの注意が必要です。


Q.3そのほかにのみあわせが良くない薬はありますか?

A.3前述のように抗血小板薬・抗血液凝固薬などいわゆる血液をさらさらにする薬との併用は、出血傾向が高まることがあります。特に、ワルファリンカリウムを服用中の方は、注意が必要です。また、痛み止めとイチョウ葉を併用して脳内出血を起こし死亡した事例もあります。
その他には、イチョウ葉製剤がてんかん発作を引き起こす可能性があるため、発作に対する医薬品を服用中の方は、使用を避けたほうが良いでしょう。また、インスリンや一部の利尿剤の効果に影響が出る可能性があります。


Q.4イチョウ葉を摂取するときの注意がありますか?

A.4健康被害としては、まれに軽度の胃腸障害、頭痛、アレルギー性皮膚炎が発現することがあります。通常の摂取量ではそのような症状の発現はみられないので、過剰な摂取は避けましょう。
外科手術を受ける場合は、出血がひどくなるので、手術の2週間前から摂取を中止する必要があります。てんかんの方は、イチョウ葉が発作に関係すると考えられるので摂取に注意が必要です。ヒトではまだ明らかではありませんが、子供を望む夫婦や不妊治療中の方は、摂取を避けたほうがよいでしょう。妊娠中・授乳中の安全性ははっきりわかっていないので、使用は避けましょう。また、生の葉は、重篤なアレルギーを起こすことがあるので、摂取してはいけません。


参考文献:
1) 国立健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報「健康食品」の素材情報データベース
2) 志村二三夫他 機能性食品素材便覧 薬事日報社(2004)


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